『小心者』
遺体の第一発見者になりたくなので
早朝の河原を歩けない小心者です
こうやまあきら
もう10年近く前に書いた懐かしい小作品です。さような早朝の河原ですが、今日(3月10日、日曜日)は高幡不動駅周辺で用件がありまして、少し時間があるので、河川敷を散策しながら向かうことにしました。第一発見者になってしまうのか・・・!?
アパートを出て、いつもの府中四谷橋へ。いつもは渡り切って多摩川の左岸を探索していました。今日は渡らずに右岸を歩いてみようと思います。こっち側はほとんど初めて。
いつもより早い時間帯なので、河川敷の雰囲気も若干違っていました。静寂なのにざわついているような、相反する二つの世界がせめぎ合っている感じ。「静寂=夜の世界」で「ざわついている=朝の世界)」なので、もちろん、これからざわめきが世界を覆いつくしていくんですけどね。
♪コロコロ ♪コロコロ 河川敷の一大勢力、カワラヒワ軍団がいました。「さあ、朝ご飯、何を食べようかな?」
足元に、鮮やかな赤紫の蕾をつけた花を見つけました。残念ながら、花の名前はわからず。春の訪れを告げる種かも。
野鳥探しを始めて「スズメがめっきり見られなくなった」ことに気づきました。しかし、ここではまだ一大勢力を保っているようです。わたしを見た瞬間に、何十羽のスズメが逃げていきました。しかし、この一羽だけは微動だにしませんでした。そして、みんなが逃げ終わるのを見届けて、悠然と飛び立っていきました。堂々としていてかっこいい奴です。おそらく群れのリーダーなんじゃないかと。
対岸の左手前に「七生丘陵」、右奥に「平山城址公園」が見えてきました。どちらも、多摩が誇る自然環境であり野鳥の宝庫。飛べる野鳥にとって、どうってことない距離でしょう。向こうとここを掛け持ちして活動している奴も多いのでは。
ジョウビタキのメスがいました。近所のアンテナの上で鳴いていたあの娘だったりして。距離的にあり得る話しです。
富士山が頭を出していました。雲一つない青空に真っ白な頂上が映えます。
アオジがいました。いつも藪の中にそそくさと隠れてしまうのに、ここでじっとしています。起きたばかりでまだ寝ぼけているのかな。
笹藪の中にメジロが集まってワイワイやっていました。何しているんだ?
何かを食べているようです。葉っぱなのでしょうか?君たちはパンダのライバルか?
わたしの存在に気づいた瞬間、いっせいに飛び出し、あっという間に彼方へ去っていきました。なかなか仲良くなれませんな。
ええー、ダチョウがいる!?遠目にダチョウがいるように見えたので。近づいてみると市指定のゴミ袋でした(苦笑)みなさん、ちゃんと自然環境を守りましょうね。
目の前に、高幡不動方面に向かう大きな橋が見えてきました。なので河川敷の探索はここまでとなります。遺体の第一発見者にならなくてよかった。橋は「石田大橋」だそうです。とくに何も考えず渡ることだけを考えて橋の上を歩いているとー、
目の前に広がる「在りえない絶景」にビックリ。「富士山と立山」が並んでいる!?
富士山に
「凛と一人で立つ孤高の横綱の美しさ」があれば、
立山連峰には
「肩組みした横綱が横並びになって押し寄せてくる迫力」あり・・・
存在も場所も絶対に交わることのない別世界の両横綱が、一枚の画像に収まるように並び立つ奇跡の絶景・・・
この山は、おそらく丹沢山系という連なりだと思うのですが(すみません、あまり山の名前に詳しくなくて)、パッと見た感じ富山市・呉羽公園で見た立山連峰に似ているなと。そう見立てると、まるで富士山と立山が並んでいるように見えるのです。(そう見えるのは、わたしだけ? 笑)
目の前を「多摩モノレール」が通っていきました。橋を渡ってすぐ右側に「万願寺駅」があるようです。「高幡不動駅」はその隣駅。なので、歩いていかずに万願寺駅からモノレールに乗って向かうことにしました。
思いもよらぬ絶景に出会えて、たいへん有意義な河川敷探索になりました。