世界の富裕層はイベントを求めて一年を同じスケジュールで旅するといいます。
1月はスイスのサンモリッツにスキーへ、5月はモナコにF1観戦へ、7月は夏の日差しを求めて地中海のイビサ島へ、8月にはオーストリアにザルツブルク音楽祭を観賞へ、というように。これを「ハイライフカレンダー」というのだそうです。これと同じように、わが国のアマチュア野球界にもハイライフカレンダーがあるのをご存じでしょうか?4月、9月は神宮球場に東京六大学野球観戦へ、7月は東京ドームに都市対抗野球観戦へ、8月は甲子園に高校野球観戦へ、11月は京セラドーム大阪に社会人野球日本選手権へ、最後に神宮球場にもどって明治神宮野球大会を観戦しに旅することをいいます。日本人にとってみれば、こちらのほうがよっぽど贅沢な旅ではないでしょうか?少なくとも、ぼくにはそう思えて仕方ありません。
さあ、最高の贅沢を求めて、「アマチュア野球界のハイライフカレンダー」に沿って出発です!
最後のバッターが泣きながら一塁へ
ヘッドスライディングする
過剰に熱い夏の風物詩がやってくる・・・
夏の甲子園大会が始まったようです。2011年から毎年通ってきましたが、ここ数年間はまったく通えていません。
5万人の大観衆のむせかえるような汗の臭いと、ジャンボ焼き鳥の甘ったるい臭いと、カップに残った飲みかけビールのすえた臭いが、混然一体となって空間を包み込み、遠い彼方から聞こえてくる学生ブラスバンドの子守唄に誘われるまどろみの中で、白装束(ユニフォーム)をまとった選手たちが舞いを踊る(試合をする) 幽玄の世界・・・世界のどこにもない唯一無二の世界・・・。そこに、わたしは確かにそこに身を置いていました。今となっては夢の世界です。前売りチケット販売開始前にパソコンの前に座り込み、開始と同時に打ち込んだにもかかわらず、すんでのところで売切れになって地団駄ふんだり、それでは当日券で入場しようと、朝7時開門の当日券を買うために、早朝4時台に売場に並んだりするのが、もう億劫で仕方ない年齢になりました。朝8時から始まる第1試合から、最後の第4試合が終わる夜8時までの計12時間、酷暑と時折吹き込むゲリラ豪雨に耐えながら観戦する体力も気力も、もう持ち合わせていません。それでも、またいつかどこかの機会で、またあの世界に戻りたいと思うことがあります。それだけ、惹きつける魔力の在る場所なのです。だからこそ、人はあそこを聖地と呼ぶのでしょうね。
聖地感 見よ、この聖地感を!
名物ジャンボ焼き鳥 甲子園初日・・・美味い!2日目・・・そろそろ胃がもたれる、3日目・・・臭いがするだけでゲンナリ、それ以降・・・もう見るのも嫌!
ウミガメの産卵(?) カメラマンさん、近いよ、近いよー
死亡宣告フラッグ ホテルを予約して、新幹線に乗って駆けつけ、早起きして、早朝4時台に並んだりした、すべての努力が無になる甲子園観戦愛好家たちにとって最も怖ろしい死のプラカード(ガクブル)



