2月になると各地で「梅まつり」が開催されます。これまで、野鳥見たさに巡っていました。そのうち、「梅の花を見ること自体」が楽しくなり、徐々に「ほかの花を見ること」も楽しくなり、今ではすっかり「花巡り」がわたしの年中行事になっています。2月は梅、3-4月は桜、5月はツツジ、6月はアジサイ、8月はヒマワリ・・・というように。そこで、これから増ます楽しくなるように「花巡り」のカテゴリーを作ってみました。
3月4日の日記を読んでみてください。パワースポット巡りで見つけた「さやま花多来里の郷」について、こう書いています。カタクリの花には心魅かれる美しさがあり、見頃になったら訪れたいと。3月も末になり、そろそろ、その時期になりました。そこでこの日(3月29日、土曜日)、休日を利用して、八高線「箱根ヶ崎駅」へ再訪することにしました。
・・・ところが、せっかくの花巡りだというのに。この日は冷たい雨に真冬に戻ったかのような寒さ。荒天がカタクリの開花にどのような影響を及ぼすのか気になるところです。

JR八王子駅から約20分、箱根ヶ崎駅に到着。「みずほブランド」ー、駅舎で地元銘菓の展示案内を見つけました。ロールケーキ、プリン、ソフトクリーム等が並んでいます。しかし、肝心の団子がない。わたくし「観光地と団子論」研究者ですので「観光地として売出すには名物団子が必須」というのが持論なのです。以前に、現在は安価で手に入れやすいジャガイモで製造されている片栗粉ですが、そもそもはカタクリの根を煎じて作られたもので、だから「カタクリ粉」だと聞きました。そんな原料が身近にあるのだし、紫色をした花の色も、印象的な葉っぱの緑色も団子の色合いとして相性ぴったりでしょう。ぜひとも町をあげて「カタクリ団子」を産み出してほしいものです(笑)

杉本神社の前を通っていきます。「また、よろしくお願いします」ぱん、ぱん!

「狭山神社」です。「カタクリが見頃になっていますように」ぱん、ぱん!

さあ、花多来里の郷に到着しました。駐車場に誘導係の警備員さんがいます。さすがに、この荒天で自動車が一台もない。手持無沙汰そうです。

小高い会場を上がっていきます。さあ、咲きっぷりはどうだ!?

あれれ・・・

花は咲いていますが、どれも閉じています。寒さにガタガタ、ブルブル震えているように。

さあ、こっちはどうだ!?

こっちも、すっかり花を閉じています。その姿は頭をもたれているばかりでなく、心さえ閉じているかのようでした。

来た日を誤ったか(ため息)。しかし、明日は先用があるので仕方ないか・・・。

ふと、視線を園外に向けてみると、そこには名前のわからない同じ紫色の花が咲いていました。

こっちもパシャ、パシャっと。「ああー、こっちのほうがキレイだ(悔しさを紛らわせる子どものように)」

その近くには、いま最後の命の炎を燃やそうと、踏ん張っている梅花が。おまえは頑張ったよ、よくやった。また来年会おう。

このまま帰るのは残念なので、せっかくだから「狭山丘陵」を巡ってみることにしました。多摩に住み、多摩を愛し、とりわけ「多摩丘陵に在りし日の憧憬、理想郷をみる」わたしにとって、狭山丘陵は仲間であり、兄弟でもあり、宿敵でもある、ーつまりは「大変気になる存在」なのです。「いつかは巡ってみたい」とずうっと思っていました。

いざっ、出発!

雨に打たれながら、ウグイスが激しく鳴いています。まだ鳴き始めのようで「♪ホ―、ホケキョ」が上手く出来ていません。右手の垣根から、種類は確認できませんが、茶色系の野鳥が目にも止まらぬ速さで左手へ飛んできました。

ヒヨドリ、ガビチョウ、シジュウカラ、エナガ、野鳥たちの鳴き声が聞こえてきます。野鳥の宝庫のようです。せっかくなのに、傘を片手に持っていると、なかなかデジカメを操作できません。この天候が残念。

この道は「お伊勢山遊歩道」だそうです。とりあえず「三角点広場」を目指すことにしました。

日中なのに雨雲で薄暗く、すれ違う人すらひとりもいない。薄気味悪い道をひとり、進んで行きます。かといって、知らない人がずっと近くで歩いているのも嫌だけど。

おおー、あんなところに小さいストーンヘンジが!?なーんて、出発してから約30分で三角点に到着しました。

案内図を見て今の位置を確認します。とりあえず今日のところは、この先に在る「六道山公園」まで行ってみることにしました。

木の根元にアワアワが。あの泡の下にはいったい何が潜んでいるのでしょうか?ちょっと気持ち悪いですね。

三角点広場から約20分で、開けた土地に出ました。鉄柵の向こうが六道山公園でしょう。

桜が。見頃になったら、お花見客でにぎわいそうです。

咲き始めている木も何本かありました。水に滴るナントカ、雨に濡れて艶やかな表情をしています。

でも、出来れば背景は青い空のほうが白やピンク色が映えるんですけどね。


狭山丘陵は広大で、六道山公園はまだ入口のようです。天気の良い日にもっと先まで巡ってみようと思います。しかし、もうすぐで、わたしの天敵であるケムたん(毛虫)イモたん(芋虫)が姿を現す時期に入ります。その他にも、桜巡りもやらなきゃいけないし、東京六大学野球も始まるし、新緑の高尾山も登りたいしで4月は行事が目白押し。さて、どうしたものやら。

ここにきて、寒さがさらに増してきて、シャッターを押す指がかじかんできました。もう限界、帰ることにします。帰り際に、ツグミを見つけました。わたしの方を向いた瞬間「明日は晴れるみたいだからおいでよ。とっても良い丘陵だから」と声をかけてきた気がしました。なるほど。では、そうします。先用は後回しにして明日巡ることにします。
