7月20日の日記を読んでください。「野川」がハグロトンボ王国になっていることを書きました。野川ー、20代の頃から「多摩を横断する清流として地元民から大切にされている川」として名前だけ知っていました。50代になって、野鳥探しで散策してみると、そのすばらしい自然環境を実感することに至りました。多摩人の心にある原風景がここに在ると感じました。
とはいうのもも、わたしが知っているのは武蔵野公園、野川公園周辺ぐらい。「そこに至るまではどのような風景なのか?」「他もハグロトンボ王国になっているのか?」気になって仕方なくなりました。そこで、この休日(7月21日、日曜日)を利用して、源流の方へ向かって探索することにしました。
最寄り駅から二駅先の府中駅・北口で降りました。ここから、府中街道を北上していきます。30分は歩くでしょう。覚悟を決めます。カバンに入れたアイスコーヒー缶がいつの間にか熱々なホットコーヒーに変わっていました。周囲の景色を楽しみながら、熱中症に気をつけて歩いていきます。
「府中市民球場」。甲子園目指して高校生たちがしのぎを削る場所です。とにかく暑かった。詳細は7月8日の日記を読んでください。
武蔵野線・北府中駅の駅前を通ると、左側に「東芝府中工場」が見えてきました。府中駅南口のサントリー武蔵野ビール工場と並び称される、府中経済界のドンにあらせられます。
つぎに右側に見えてきたこの高い塀は?・・・「府中刑務所」です(怖)
「史跡 武蔵国寺跡」。強力パワースポットです。2021年9月26日の日記を読んでみてください。今日の目的は違うので、ここに留まらず先を急ぎます。
さあ、まずはここです。最初に来たかった「お鷹の道・真姿の池湧水群」はもうすぐだ。
なぜ最初に来たかったのか?
ネットで事前調べしたところ、野川は国分寺駅北口にある日立製作所内から流れてきた湧水に、この辺り国分寺崖線の湧水が合流して形成されるのだそうです。
つまり、野川の重要な源流の一つであり、清流を理解するために欠かせない本質の一つなのだとか。眺めているだけで、心までもサラサラと清流に洗われていくような感覚を受けます。
湧水だけでなく、周囲の自然環境にも目がいきます。深い深い真緑色の異世界に紛れ込んだかのよう。
国分寺街道に出ました。ここで野川の本流が現れました。架かるのは不動橋です。
不動橋があるからには、どこかで不動明王を祭っているのだろう?と探したところ、渡ったすぐのマンションの下にありました。さほど強くはありませんが「こめかみ辺りに、パワースポット特有のキーンとくる痛み」を感じます。こちらから、野川を護られているのでしょう。「今日の野川探索が楽しいものになりますように。たくさんのハグロトンボに出会えますように」と手を合わせました。
シオカラトンボが縄張りを張っていました。ハグロトンボは見られず。
住宅街を流れる「普通の川の姿」が続いていきます。武蔵野公園近辺しか知らないわたしには野川が見せる意外な姿。さすがの清流も住宅街ではこんな感じか。
キミたちはここにいて、いいの?錦鯉が悠然と泳いでいます。
多喜窪通りまで来ました。ここから見える川もずうっとこんな感じで、清流の風景もないし、ハグロトンボもいなさそう。この先をたどっても日立製作所内に部外者は入れないと思うので、たどるのはここまでにします。
不動橋に戻り、今度は逆方向へ。先週、野川を巡ったときの出発点・前原町バス停まで探索することにしました。
住宅が入り組んでいるので、不規則に曲がったり、行き止まりになったり。もと来た道へ引き返すこと数度、意外に苦労します。
どこから、いつも巡っているあの野川の姿になるのだろう?
「鞍尾根橋」まで来ました。幅10メートルぐらいの橋です。ここで風景が一変しました。
橋に立ち、左側を見た風景がこれ。いままで歩いきて、ずうっと見てきた環境です。
反対の右側を見ると・・・おおー、いつもの野川の風景が広がっている! 幅10メートル程度の橋を境にして別世界になるー、思ってもいなかった展開にビックリ。
川辺に降りてみます。
はやくもハグロトンボがいました!
あっちにも、
こっちにも、
いきなりの王国ぶり。鞍尾根橋を「ハグロトンボの北限」と呼んでもよさそうです。
沿道に戻り先を進みます。ガマの穂が見えてきました。本格的になってきました。
あちこちに、ハグロトンボが飛び回っています。
前原町・バス停まで来ました。時計を見ると、猛暑の中、なんだかんだ3時間以上歩いていました。今日はここまでにします。心に火がつきました。来週は自然観察公園の先へ下流に沿って探索してみようと思います。
<つづく>