♪ この美しい日本列島に
クワガタ民族と大和民族の美しい共同体を作りたい
さあ、手をとりあって
夢の社会を作ろうよ
おお、われらが国虫会
栄光の国虫会
大日本国虫会 ♪
2013年9月、駅前大型スーパーで売れ残っていた可哀想なクワガタを引き取ってやりました。はじめは、可哀想で引き取っただけでしたが、その魅力にとりつかれていくようになりました。そのうち、日本に「国虫」が決まっていないことに気づき、この魅力あるクワガタを国虫にしようという高い志をもつようになりました。そして、ついに、その志を遂げるべく「国虫会」を結成しました。総裁をはじめ要職にはわたしが就き、必ずやフリーメーソンを超える秘密結社に発展させたいと考えております。どうか、ご期待のほどよろしくお願い申し上げます。
国虫会 総裁(兼)会長(兼)理事長(兼)幹事長(兼)広報部長(兼)飼育部長 こうやまあきら
二代目の亡き後、その心の穴を埋めるべく「三代目スー」を入手しました。これまでがスマトラ島で野外採集された天然種だったのに対し、国内で累代された初めての飼育種でした。99年の外国産輸入解禁以来、国内の飼育技術もうなぎ登りで、現地ではそうお目にかかれないような巨大個体が売買されていると聞いていましたが、まさにそれを代表するようなやつでした。
また、初めての試みで累代にも挑戦してみました。気候の違いからか残念な結果に終わりましたが、いい経験をさせてもらいました。
あれ以来、スー一族を手にしていません。そろそろ、四代目に会いたくなってきましたね。
三代目スー 2016/01/24
二代目スーが逝ってから半年間、長い悲しみの時間を過ごしてきました。かっこいいV字ラインを、一瞬たりとも忘れたことはありませんでした。しかし半年を過ぎて年も越したことですし、そろそろ喪にふくす期間を終わりにしてもいいのではないかと思うようになりました。
そんなこんなで、三代目にふさわしいすごいやつを探していた先日、ついに、期待以上のやつと出会うことができました。それが、こいつです。三代目スーです。
初代、二代目と大きく違うところは、これまでがスマトラで捕獲された「天然モノ」だったのに対し、三代目は人の手によって育てられた「養殖モノ」だということです。しかも、そんじょそこらの雑種ではなくて、大型種を何代かに渡って掛け合わしていった、いわば「人の手によって造りだされた血統書つきのクワガタ」なのです。
だから、とにかくデカい!体長が10cmを超えております。人間でいえば、身長2m体重200kgの怪物といったところ。見ていて圧倒されます。こんな顎にはさまれたら、指チョキンでしょう。
また、メスも一匹ついてきました。こちらも、5cmをゆうに超えていますので、人間の女性でいえば身長180cm体重90Kgぐらいになりますでしょうか。あんまり、おつきあいしたくない女性ですね〜。(しつれい)
二匹を引き会わせると・・・
あ、スーが突然、「壁ドン」をやりました!強引にくどいてるー、くどいてるー。
これは、来年の四代目スーが楽しみです。
クワガタ版「世界最強タッグリーグ戦」があったら 2016/02/20
ぼくが子供のころは、テレビによるプロレス観戦が男の子たちの必数科目でした。とくに年末に全日本プロレスが開催する「世界最強タッグ決定リーグ戦」は大人気でした。今でも年の瀬になると、テーマ曲「オリンピア」が頭の中に流れるほどです。
そこで、ふと頭をよぎったのが、「クワガタによる世界最強タッグ決定リーグ戦」があったら、どんなチームが出場して、どのチームが優勝するんだろうか?という疑問。
考えてみるとなかなか楽しくなってきました。あり得ないことですが、しばらく妄想におつきあいください。
《出場タッグチーム紹介》
クワガタ版 スタン・ハンセン&ブルーザー・ブロディ「超獣コンビ」
パラワン&スマトラオオヒラタクワガタ
体のデカさ、パワー、暴れっぷり、どれをとっても史上最強コンビと謳われた「超獣コンビ」にそっくり。個人戦において、世界で一番か二番目に強い二匹が組むのですから、強いのは当たり前と言えるでしょう。圧倒的な優勝の本命になります。
クワガタ版 スカイウォーカー・ナイトロン&ブッチ・マスターズ「ランド・オブ・ジャイアンツ」
マンディブラリス・フタマタクワガタ&ギラファ・ノコギリクワガタ
人間で云えば、ともに身長が2m10cmを越える、まさにクワガタ版「ランド・オブ・ジャイアンツ」。本家本元のほうは、話題性だけで終わってしまった残念なチームでしたけれど、こっちのほうは長身を生かした攻撃で、超獣コンビに一泡ふかせるかもしれません。
クワガタ版 スティーブ・ウイリアムス&ゲーリー・オブライト「TOP」
アルキデス・ヒラタクワガタ短歯&カステルナウディ・ツヤクワガタ短歯
TOPの二人がバックドロップ、スープレックスという破壊力抜群の必殺技をもつように、短い歯で相手の角をへし折るという破壊力抜群の必殺技をもっている二匹。しかし、不器用でどこかドタバタしている感があるところもそっくり・・・。やや地味ですが実力的には申し分ないんで、優勝戦線の大穴となるでしょう。
クワガタ版 アブドーラ・ザ・ブッチャー&キラー・トーア・カマタ「黒い呪術師コンビ」
タランドス&レギウスオオツヤクワガタ
真っ黒な巨体を揺さぶって、リングの内外で大暴れするキャラクターは、まるで「黒い呪術師コンビ」のような二匹。場外乱闘、反則攻撃なんでもありで、優勝争いなんかお構いなしに、「全試合反則負け」で大会を盛り上げていただきましょう。
クワガタ版 アポカリプス&デストラクション「ブラックハーツ」
ダールマン&ベリコサツヤクワガタ
上から下まで黒づくめの同じ格好をして、片方がピンチになると入れ替わって、レフリーの目をごまかすというプロレスならではの怪奇派タッグコンビ「ブラックハーツ」。それを彷彿とさせるのが、この二匹。上から下まで真っ黒で、ほんとお互いそっくりなのですよ。途中で入れ替わるトリックで会場を沸かしてほしいものです。
こんな奴らも必要です
クワガタ版 ジプシー・ジョー&カール・フォン・スタイガー「白星配球係コンビ」
ゼブラノコギリクワガタ&シカクワガタ
総当たりリーグ戦ゆえに、こういう負け役も必要かなと。その見事なやられっぷりで、強いタッグをより強く見せる引き立て役になってもらいましょう。かわいそーだけど。
これまではすべて外国人タッグでした。では、それらを迎えうつ日本代表はというと、やっぱり一番ケンカっぱやくて強いヒラタとミヤマになりますでしょうか。しかし、外国産との体格差はいかんともしがたく、せいぜい小悪党といった「極道コンビ」ぐらいでしかないのが残念なところです。まー、こればっかりは仕方ないですわ。飼育技術がどんどん上がっていますので、ぼくら飼育者が改良して大きくしていくしかありませんね。
【番外編】
カブトチームも参戦してきたら、もっと面白いかも。太っちょの巨漢レスラーなら、こっちのほうがイメージにあいますんで。「アクティオン&マルスゾウカブト」組なんて、あの「マクガイア兄弟」そっくりじゃないですか。でも、なんといっても目玉は新日本プロレス最強外国人タッグ「ビックバン・ベイダー&クラッシャー・バンバン・ビガロ」のカブト版「ヘラクレス&コーカサスオオカブト」組でしょう。超獣コンビとの頂上対決が観たいですなあ。
三代目スー<ウィー!(ハンセンのテキサスロングホーン口調で)
ブレーキの壊れたダンプカー 2016/01/25
かつて昭和のプロレス界に、スタン・ハンセンという外国人レスラーがおりました。その暴れっぷりたるや、ものすごいものがありました。大きな体で、がむしゃらに前へ突き進んでいく戦い方から「ブレーキの壊れたダンプカー」と呼ばれていました。
引退後、ある雑誌のインタビューで、「なぜ、あのような戦い方をしたのか?」と聞かれたハンセンは、「目が悪くて相手がよく見えなかったから」と答えていました。ボコボコにされた相手レスラーからすれば、「だったらコンタクトレンズをしてくれよ」って言いたくなりますよね(笑)
三代目スーにエサをやるため近づくと、ものすごい剣幕で、ぼくの方へがむしゃらに突き進んできます。まるで、ハンセンのようにです。
もしかすると、こいつの暴れっぷりもハンセンと同じく「目が悪いから」なのかもしれません。
<ブッ!ブッ〜〜〜!!!(ダンプカーのクラクション音)
三代目スーに子どもが産まれました 2016/02/10
生き物の営みはラグビーによく似ている・・・
前へ前へ進むために、後ろへ後ろへボール(命)を
パスしていかなければならない・・・
先日、紹介した三代目スーに元気な子どもが産まれてきました。これから、騒がしくなるんでしょうねえ〜。やがて、この子たちも、親になり、親から子へ命というボールをパスしていくんでしょうね〜。楽しみです。
<はあーい♪(タラちゃん口調で)
さようなら、国虫会史上最強戦士「三代目スー」! 2016/08/28
冬の終わりは春につながり、春の終わりは夏につながる
どの季節も、その終わりはつぎの季節につながるのに
なぜか、夏の終わりは終わりであって、どこにもつながらない本当の終わりのように感じるのは、なぜなんだろう・・・
(作 こうやまあきら)
今日の気温は26度でした。春から夏にかけて上昇していく日の26度と、夏から秋にかけて下っていく日の26度では随分、体感温度が違うものだと思いました。しばらく続くしとしと雨が終わると、どんどん秋めいてくるのでしょう。もうすぐ夏とお別れなんですね。もうすぐ、「さようなら」なんですね・・・。
そんな夏との別れと同じくして、悲しいお別れがありました。「三代目スー」が息をひきとったのです。間違いなく、このスーこそ「国虫会史上最強の戦士」でした。これまでもそうでしたし、おそらく、これから後にもそうなのでしょう。もう、ここまでのやつは現れないと思われます。大きさ、風格、どれをとってみても偉大なやつでした。
<わが生涯に、一片の悔いなし!(=ラオウ口調で)
しかし、この三代目が初代、二代目と違うところは、後継ぎを残したところにあります。ただいま、その遺伝子を引き継いだ四代目たちが、すくすくと育っているのです。もしかして、もしかすると、偉大な父親を超えるクワガタに成長するかもしれません。大変、高い壁だと思われますが、みんなにはがんばっていただきたいですね。来年春の羽化を楽しみに待っています。
3か月間で、こんな大きな(メタボな)体になっていました。これは、ひょっとして、ひょっとするかもですよ。どんどん大きくなーれー。
<ブヒ、ブヒ!(=偉大なおやじを超えるぞー!)
子供たちの現況 2016/07/13
ええーっ、はやい!?二月に産まれた「スー」の子どもたち、その中の一匹がすでに蛹になっていました。こちらも不鮮明ながら、見た感じはメスのようです。体の大きいオスよりも、小さいメスのほうが早く成長するのはわかっていましたが、それにしても早いなあー。
人間ですと、娘さんはだいたいお父さんに似るもの(まず本人は嫌がりますけどね)、クワガタの場合はどうなるのでしょうか?「スー」似だったら嬉しいなあー。
スーの子供たち 2017/04/13
暖かくなり、春の訪れを感じた国産オオクワガタ、ヒラタクワガタの幼虫たちが、もぞもぞ動き始めました。これから、蛹に向けての大切な準備に入ります。そのキラキラした瞳を見ると、彼らの心の内には、大人になることへの前向きな希望しかないのでしょう。
しかし、それと同時に、その夢が破れ無惨な最後を遂げた仲間たちがいました。生き物の世界は残酷なものです。三代目スーの子供たち、そのうちの四代目候補の息子たちがつぎつぎと羽化に失敗して死んでしまいました。大人になれたのは長女一匹だけでした。死因はいろいろあるのでしょうが、強く感じたのは「スマトラ島という温度環境の違う生き物を飼育するのは大変だ」ということです。夏は冷却剤を使ったり、冬はヒーターを入れたり、けっこう大変な一年でした。そうした努力が最期にパーになってしまいガッカリするばかりです。一人娘に婿殿をあてがって血をつなげることも考えましたが、やめておきます。累代は常温飼育が可能な国産だけにしておきます。自然の摂理の範囲で飼えるものだけにしておこうと思います。
大人になることはできなかったけれど、その短い命を精一杯生きてきた子供たちに合掌です。
さようなら、三代目スーの一人娘 2018/02/18
三代目スーの一人娘が亡くなりました。
兄、弟たちがサナギのままつぎつぎに亡くなるなかで、唯一、成虫になれた頑張り屋さんでした。婿をもらって四代目へ血をつなげることも考えてみましたがやめました。やっぱり、産まれ故郷のスマトラ島とは気候や環境の違いが著しくて、累代は大変だとわかったからです。ほんと、兄や弟たちには悪いことをしました。
今は標本になっている両親のもとに帰り、あの世で家族みずいらずで暮らしてくれればと思います。
まだ悲しみが大きすぎて、つぎのことなど考えられない状態ですが、暖かくなるころ、「第四代目スー」を検討したいと思います。やっぱり、スー一族は国虫会の看板クワガタ、いないとさびしいですからね。
いかがでしょうか?初代から三代目まで駆け足で振り返ってみました。スー一族の魅力が伝わっていただければ、書いてきた甲斐があるってものです。一人娘が死んでからけっこう経ちますので、また新しい血を導入したいと考えています。どうぞ、期待して待っていてください。