個展・・・、コテン・・・、こてん!
ひらがなで、こてん、って書くとなんだか、かわいい響きがある「個展」を今年もやります!
もう何回目だか、ほとんどわからないほどやってきた神田神保町きっさこでの個展。今年の期間は12/14から12/29までになります。
このブログを読んでいるかたはノルマですので必ず来るように!
無料配布の小冊子を立てるクリアケースを搬入しました。これで、手に取りやすくなったでしょう。気がついたら手を加えていきます。どうぞ、見に来てください♪
「天才詩人こうやまあきらの個展」やってます!
【期間】12月14日(土)〜12月29日(日)
【場所】神田神保町きっさこ
「都営新宿線神保町駅」A4出口から白山通りを水道橋駅方面へ。途中、マツ モトキヨシの角を左へ曲がり、さらに一つ目の角を左に曲がった裏通り
【旧ブログより】
かつて、個展の準備でこんなことがありました。心底、肝を冷やしました。もう、二度とこんな経験はしたくないですね。
バックがない! 2014/12/21
今日は、明日からはじまる個展に向けて、作品を搬入する大事な日でした。詩人にとって作品は魂そのもの。財布やスマホを肩掛けカバンに突っ込み、作品一式は黒いバックにうやうやしく入れて電車に乗り込みました。
そして、ことこと小一時間が過ぎ、目的の神保町駅に着きました。さあ、到着だ!やってやるぜ!とばかりに顔をパンパンと張り、気合いをいれて改札をくぐり、階段を駆け上がって、しばらく通りを歩いていました。そのとき、ふと、《あれっ、なんでここに着たんだろう?》という考えが頭に浮かびました。《そういえば、作品を搬入に着たんだっけ》と目的はすぐに思い出すことができました。でも、《それにしては、何かが足らないなあ・・・》という疑問はすぐに思い出すことができませんでした。《う〜ん・・・》それからしばらく考えながら歩いていると、ふいに、作品が入った黒いバックを手にしていないことに気がつきました。《ぎゃーーー!!!》こともあろうか、今日ここに着た目的のものを、一番忘れてはいけないものを、魂そのものを、電車の中に置き去りにしてきたことに気づいたのでした。
あわてて駅にもどって、忘れ物事務所に駆け込み、その経緯を説明しました。すると、駅員さんに「黒いバックの中身は何ですか?」と聞かれました。本人のものだと特定するために必要なことなのでしょう、確認をとるのは当然なことでしょう、しかし中に入っているモノがモノですから、「えーと・・・詩です・・・」と恥ずかしさのあまり控えめな声になってしまいました。「え?『し』とは?」何のことだか理解できないようで、駅員さんは首をかしげました。「あ、あのう・・・詩集とかの詩です」ともう一度、ぼく。「はあ?『ししゅう』ですか?」と不審感ありありの駅員さん。そこで、作品が額縁に入っていることを思い出し、「あ、『額縁のようなモノ』が入ってます!」と大きな声で説明しました。そうしたら、「ああー、『額縁のようなモノ』ですね♪」と、ようやく納得してくれたようでした。ほっと一安心。このときほど、世間に詩人でいることのリスクを感じたことはありませんでした(苦笑)
それからすぐに、この駅員さんが次に停まるだろうと思われる駅に連絡を入れて、遺失物捜査を頼んでくれました。しかし、非情にも、「それらしいバックは発見されませんでした」という連絡がきました。「では、全駅に、落とし物届けが出ていないか連絡してみましょう」と言われ、藁をもすがる思いでお願いすることにしました。それから、長い長い時間が過ぎました(実際は10分ぐらいですけど)。もう、天にも祈る気持ちになっていました。
すると、二つ先の駅から、「黒いバックの落とし物が届いている」という連絡がはいりました。ぼくが座っていたと思われる車両の網棚に置きっぱなしになっていたのを、男性の方がわざわざ事務室まで届けてくれたのだとか。《やったーーー!!!》駅員さんに、深々と頭を下げてから全速力でその駅に向かいました。そして、そして、ひさびさの感動の再会となりました(30分ぶりぐらいですけど)。《ごめんよー、ごめんよー。もう会えないと思ったよ、もう二度と目を離さないよー》と、黒いバックを抱きしめてやりました。
届けてくれた方に、せめてお礼をしたいと駅員さんに訪ねたところ、「取得物の権利を主張していなかったので名前、住所は聞いておりません」と言われました。この方に直接お礼をできないのであれば、その恩は、ほかの方に返するほかないと思いました。同じような物を見かけたときは、同じような場面に出くわしたときは、見て見ぬふりをせずに、同じことをやろうと思います。本当にどうもありがとうございました。
こんな大きなバックを、忘れるとは・・・。ほんと、どうかしていますね。